関島寿子「バスケタリー」
2024年12月6日 〜 2024年12月23日
日日 gallery nichinichi
場所:京都府京都市上京区信富町298
TEL:075-254-7533
「編む」という技法と歴史を徹底的に分析し続ける関島は、生活道具との強い結びつきから敢えて切り離すことによって、バスケタリーの新たな可能性を引き伸ばそうと果敢に取り組んできました。1978年以来、その数は驚くことに2024年現在で700点までに及ぼうとしています。
関島の作品は、用途や機能を問わせない強い存在感を放ち、対峙する私たちを積極的に既知の未知へと誘います。
関島がバスケタリーに用いる素材は、編みやすく育てられた植物ではありません。自然界に自生する植物だけを用い、それぞれの形質に緻密に忍耐強く付き合いながら、組織の新たな可能性を引き出すことによって、設計図では表現しきれない線が作品を構成します。組織は編まれることによって構造となり、輪郭をつくり、平面から立体へとリズミカルに変容していきますが、そのリズムさえも素材の形質がもつ造形の定式となり、綿密に組み合わされた知の産物としてのかたちを生み出すのです。
2024年最後の展示会として、日日では、バスケタリーアートの第一人者である関島寿子による個展「バスケタリー」を開催いたします。京都に於いて3回目となる今回の展示会では、「結ぶ」、「組む」、「捻じる」、「縒る」また「絡める」などあらゆる技法と天然素材を用いた「バスケタリーの定式」の集大成ともいえる作品が揃います。